寒いところで待ちぼうけ

ネタ


考察に見せかけた妄想

性表現あります。18歳未満の方、閲覧をご遠慮ください。

主にザク氷、カミュ氷、カノ氷です。

◆奉仕活動について◆

 PTAからのお手紙みたいなタイトルに騙されてはいけない。振り切れて下ネタです。苦手な方、趣味違いな方、ご容赦をー。
 相変わらずの枕草子的な総受け雑談です。(春はザク氷いとをかし、夏は一氷、秋のミロ氷言うべきにもあらず、冬のカミュ氷もいとつきづきし、みたいな、お前の一押しカプは一体どれだよ、結局全部かよ!みたいな……あわわ、清少納言さんこの流れで引き合いにだしてすみません)

 とは言え、これ、前にも語ったことないですかね…?既に何度か主張して済んでいるような気がしないでもなく。
 わたし、攻め様のご奉仕(もちろん性的な意味で……とどのつまりは、お口で×××です)、好きなシチュのひとつなんですよ……!!
 氷河が割とへったくそなご奉仕がんばってるのも好きなんですが、どっちかというと、逆が萌え。
 みんなどんどん氷河を可愛がって欲しい。ウヒヒ。

 と、言いつつ、実はご奉仕プレイを念頭に置いた時になかなか妄想につながらないキャラが数人いたりします。
 一人はね、一輝です。
 あとはね、意外かもしれませんがミロ。
 どっちも自分は涼しい顔して氷河を(性的に)追い詰めて、っていうの似合いそうな気がするのに、それを口で、となると妄想に非常にブレーキがかかります。
 特にミロは、きゃあああああってわたしの中の乙女が絶叫します。
 ミロ様のお口にそんなこと、いやあああ、むりむりむりむりむりぃぃぃぃ!!って。
 女体化までさせといて、あまつさえミロの受けまで書いといて、今さら何言ってんのお前って話なんだけども!
 なんだろ、嫌悪感とは違うんです。羞恥心……?
 あったのかって今みなさん驚愕したでしょう。わたしだってびっくりです。
 なんつーかこう、いやああああと真っ赤になって顏を覆いつつ、指の隙間からチラッ、きゃああああ、だ、だめー、みんな見ちゃだめえー!!みたいな。
 でもでも、わたしとは違う理由かもしれませんが、世間的にも一氷とミロ氷における、攻→受のご奉仕ってあんまり多くないような気がする。きゃあああってなるからわたしがスルーしてるだけかもしれないけど、でも、キャラ的にあんまり口ではしそうにないっていうイメージが定着してるんじゃないかな……そうだといいな、と我が脳内乙女が申しております。
 うちの一輝は氷河を甘やかし放題甘やかしているので、積極的に妄想はしづらいけど、この一輝なら抵抗なくやっちゃうな、という気はしているんだけど(書いたことあるような気がします……自分が過去に書いたもの全然覚えていない ※書いていたことを確認しました。2020/5/23追記)、ミロになると途端にセンサーが、待って待って待って待って!!!!と大騒ぎ。この脳内のざわめきからして、おそらくミロに関しては自分では書いてはないんじゃないでしょうか。
 なんだろ、多分、アイドルはトイレ行かない、イケメンは靴下はかない、みたいないつものアレで、王子様はフェラしない的な……??(普通の王子様はそもそもフェラはされるものであってするものではないけどな!)
 よくわかりませんが、なんかわけのわからない幻想をミロに抱いているようです。自分でも謎。(※克服したのでミロに関しても解禁しました笑 2020/5/23追記)


 一方で、妄想余裕なカプもあるわけで。
 ザク氷なんて、万年ぺろぺろしまくり。(おい、羞恥心どこいった)
 アイザック、尽くすのすっごい似合うもの。
 照れを隠して不貞腐れ気味に、(でも頬を赤くして)、氷河が「あ、あのさ、」とか言って風呂上りにくっついてきたら、アイザック、ああ、そろそろたまってんのか、って見事に察しちゃう。
 アイザックの気分次第でそのあとはいろいろ。
 声出すなよって言って(なんと隣の部屋に先生いる設定だ)、スポーツのような軽いノリで手っ取り早く咥えちゃうこともあれば、ちょっと意地悪く、どうかしたのか?ときょとんと首を傾げてみたりもして。(でも基本的に彼はサドではないので、氷河がちょっと赤くなって困ったら、助け船出しちゃう。甘やかしてるなあもう)
 先生に見つからないよう、涙目になって必死に声を殺す氷河とかいいじゃない、滾るじゃない……。
 アイザック、声出すなよって自分で言っておきながら、なんでそんなに先生を意識するんだよって理不尽な嫉妬に駆られてわざといかせてやらなかったりしてね。
 氷河が抗議にアイザックの背を叩けば、アイザックったら、いかせる寸前で、わかったよ、やめればいいんだろ、って離れちゃうの。
 急に梯子外されて、乱れる息の合間に、なんで?ってめちゃめちゃ情けない顔して氷河は見上げてくるんだけど、お前って自覚がないから罪だよなってため息をついたアイザックは氷河より一足先に、自分の中の恋愛感情を自覚してしまったわけで。
 自覚しちゃったら、もうスポーツのノリでは氷河には触れられない。どうしても愛おしさが愛撫と言う形になって滲み出る。
 大人になっちゃったアイザックが急に冷たくなったのを、氷河は氷河なりに一生懸命考えて、明後日な方向に答えを出しちゃうんだこれがまた。
 そうか、いつもいつも俺ばかりしてもらって悪かったな、俺もアイザックを気持ちよくさせてやらないと!(使命感)
 大真面目な顔で、今日からは、かわりばんこ、あるいは、一緒にぬきっこにするのはどうだろう、と提案されて、アイザックは脱力するやら困るやら。氷河にしてもらうっていう誘惑には抗いがたいけど、でも、逸脱する自信はないから、ばーか、俺はいいんだよ、とデコピンして退ける。
 そしたら氷河、じゃあなんでアイザックは急に冷たくなったんだろう、俺のこと嫌いなんだろうか、って考えて凹む。そこで凹んだ氷河をあんまり冷たく突き放しきれないのがアイザックのアイザックたるゆえん。
 自分の首を絞めるのわかっていて、わかった、わかった、じゃあもうそれでいいよって頷いちゃう。
 よかったいつものアイザックだ、と安堵した氷河は、またまた軽いノリで、よーし、じゃあ、先にいった方が負けな!と嬉しそうにぱんつを脱ぐ(笑)
 別にそこまで氷河は性欲処理に困ってるわけじゃないんだけど、アイザックの様子が明らかにおかしいから、どうにか前のノリに戻せないかと氷河なりにフォローしているつもりなのです、裏目に出てるけど。
 こうなったらもうアイザックは自棄だ。腹をくくります。
「いいけど……なんか賭けなきゃ面白くない」
「えー……?でも賭けるようなもの、俺もお前も何も持ってないじゃないか」
「権利を賭けよう」
「権利?ああ…掃除当番を三日間代わる権利とか?大きい方の肉の皿を取っていい権利とか?」
「その程度じゃ本気は出ないだろ」
「……キグナス聖衣を纏う権利?」
「………………カミュに何て説明する気だ」
「じゃあ他に何があるんだ」
 拗ねた頬を見せている氷河にアイザックはできるだけ冗談に聞こえるような声音で、さらり、と言ってみせる。
「負けた方を抱いてもいい権利」
 一瞬、沈黙が落ちる。
 ええと、と氷河は戸惑ってアイザックを見つめている。
「それは、抱き枕とかそういう意味ではなく?」
「わかるだろ。どうせ似たようなこともうしてるんだ、たいして差はないだろ」
 アイザックが言いたいことはなんとなくはわかる。どうやるかも薄らとながら理解はしている。
 けど、そこに本当に差はないんだろう、か。
 今やっていることは自他の区別がつかないほどべったりくっついている二人だから、「自」慰の延長、のような気持ちでふざけて気軽に始めたわけだけど……そこの壁は、自分達が考えるより高いのでは…?
 迷う氷河を前に、でも、口にしてしまったアイザックはもう引き返せない。
「負けるのが怖いならやめておこうか」とフッと笑う。
 そう言われたら当然氷河はムッとして「別に怖いわけじゃない」って言っちゃうよね。そうなることを知っててアイザックは煽ったわけだけど。
 いいのかな、と、全然自分の気持ちに整理がつかないままに、試合開始のゴングが鳴ってしまって、なし崩しにぺろぺろタイムが始まってしまう。(69ですよ!)
 要は負けなきゃいいんだ、俺が勝てばいいんだからって、とりあえず問題を棚上げした氷河はすっごいがんばってご奉仕しまくり。
 若いので、限界なんてあっという間。ほとんど同時に互いの口内に欲を吐き出してしまう。
 堪えて堪えて堪えていたゆえに、究極の我慢の末に訪れた絶頂感があまりによすぎて、とろっとろに上気した顔で唇拭いながら、「お、おれ、勝ったよな?」と潤んだ瞳で確認するのを忘れない氷河にアイザックが浸っていた極みの余韻は失恋したようなほろ苦さへと変わる。
 お前の気持ちを無視して、賭けを盾に強引なことするわけないのに、そこまで嫌なのか、と少し傷つきながら、そうだな、俺の負けだ、って氷河の髪を撫でる。
 少し驚いた顔をして、それから超絶に戸惑う氷河。
 本当は自分が負けたことはちゃんと自覚があるわけです。負けた先にあるものが怖いから、負けたと認めることはできないけれど。
 多分アイザックも自分が勝ったことはわかっているはずなのに、いいよ、お前の好きにしろって身を任されて、どうしたらいいんだろう、アイザックは何でこんなことをするんだろうって氷河は混乱しながらものすごく考える。
 とりあえずはアイザックをぎゅっと抱き締めてみて、きょ、今日はここまでって言うものだから、アイザックは、ふはっと甘く苦く笑って、明日があるか、ばーか、リベンジしてやるからなって氷河を小突く。
 なんだ、やっぱり冗談だったのか、と氷河はホッとして、俺だって「次こそは」絶対負けないからなって、本当は負けを自覚していたことをポロッと漏らしてしまう。
 あっと落ちる沈黙。
 失言を聞き逃すようなアイザックじゃないのに、何も言われないことが逆に気になって、氷河は顏が上げられない。
 どうしよう、どうしたらいい、と動揺する氷河の手へアイザックが手を重ねてーーー

 ってな感じの、ちょっと切なく、甘酸っぱい、思春期BOYSのベッドルーム(隣にカミュ先生つき)とかもう最高…!
 大丈夫、ここからがスタートラインだアイザックがんばれ。


 で、そのカミュ先生はカミュ先生でさ、大好きだと思うの。氷河くんをぺろぺろするのが!
 氷河にご奉仕させるより、絶対絶対自分がご奉仕する回数のが多いと思う。
 師弟って、なんかもう、それだけで力関係は絶対、じゃないですか。
 本当はカミュ先生、暴走気味の愛のままに氷河をめっためたのとろっとろになるまで愛しまくりたいのだけども、そこはそれ、うちのストイック気味なカミュ先生はどうしてもブレーキがかかる。
 翌日の修行に響くかもしれない、とか、氷河に無理をさせてしまうかもしれない、とか、自分が師ゆえに氷河は否やが言えないだけかもしれない、とか、「師匠目線」での理性で、だいたい自分の欲望の七分目を満たす程度で引いてしまう。七分目だって十分濃厚だから氷河は全然気づいていないわけだけど。
 が、ですよ。
 ご奉仕プレイは自分の欲を満たすというより、相手を気持ちよくするために存在するもの。
 ならば遠慮はいらないな、とばかりにリミッター外れて、そりゃあもう暴走カミュ先生ねちっこく。
 氷河はさ、だから、苦手なんです、実は。カミュ先生のご奉仕。
 だってだって、尊敬する先生の口にアレを突っ込んで……ってだけで、もう、頭抱えて叫んで100mくらい後ずさりしたいくらい畏れ多いし背徳感で眩暈するし、なのに、カミュときたら、ご奉仕の時だけなんかやたらアグレッシブでいつもの三割増しくらい人の話聞いてくれやしないし!
 いつもだったら、氷河が嫌がることは決してしない先生なのに、あっ、だ、だめです、そんな、放してください、って言っても、カミュ先生がっつり氷河の可愛いお尻をホールドして深く咥えて、制止の言葉はあっさり黙殺。
 そんなに激しくされるくらいなら、いっそ先生も一緒に気持ちよくなってくれたらいいのに、と思うんだけど、先生は俺の浅ましい欲を見ぬいてどうにかしようとしているだけで、自分の性衝動を満たしたいわけではないのかもしれない、と、カミュ先生を神聖視している氷河は、一緒に、と誘うこともできない。
 苦手なのに気持ちよくて、どうしていいかわからずに、毎回毎回後ろめたいったらない。

 そんな感じのカミュ氷における、自分の中で至高のご奉仕プレイは断然あれです。
 カミュ先生アクエリアス聖衣、の、聖衣なし氷河を立たせたままでのご奉仕。
(うーん、しかし聖衣あり氷河でもいける……青銅を相手に跪いてご奉仕黄金様(攻)……ハア、滾る!!)
 任務前でも後でもいいです。
 おかえりなさい、あるいは、いってらっしゃいを言おうとする氷河があんまり愛おしくて(カミュ的に心が疲れてしまうような出来事があり、氷河の顏を見て癒された瞬間に思わず愛情MAX振り切れ)性的に可愛がってしまうのです。
 自分の足元に跪く聖衣姿の師。
 石畳に広がる白いマント。
 高い天井に響く卑猥な水音。
 この上なく崇高な姿の師を前に、この上なく浅ましい状態の自分。そのギャップにまでちょっと昂ぶってしまう自分に困って氷河は涙目。
 やめてください、せんせい、お願いですから…!
 涙混じりの懇願も、甘い喘ぎの方が勝っているとあっては説得力もなく。脳天突き抜けそうな気持ちよさで膝はがくがく。
 おそるおそるカミュ先生の髪を掴んで遠慮がちに抵抗しつつ、せんせい、一体どうかしたのですか、と普段とちょっと違う様子が気にもなりつつ、だからって、今、この状態で止められてもちょっと困ってしまうくらいにはもう限界。
 せんせい、だめです、との制止も虚しく、あっという間に達してしまった氷河、最後の抵抗に、せめて口の中はだめだ、とカミュ先生の肩をぐっと押して逃げたところ、タイミング間違ってうっかり顔にかけてしまう、という。
 黄金聖衣姿のカミュ先生に顔射(アワワ)ってわたしの中における、揺るぎなき三大萌えエロシチュのひとつだと声を大にして主張したい!!!!はっきり言って最高に耽美でエロス。
 が、残念ながら顔射カミュ先生(……いろいろご容赦ください)は、カミュ受でしか読んだことなく……そこは個人的には、一瞬だけ動きを止めて無表情で驚いて、とろりと流れる白濁を指で拭いながら、ふ、とクールに微かな笑いを浮かべる怖いほどの攻めカミュでいて欲しい!!できれば軽く湯あみした後は、そのまま何事もなかった顔をして任務に戻るクールさがあるとなおよい。そんな(一見)超絶クールな攻めカミュの聖衣をあえて汚す背徳の萌え…………!!
 日頃は饒舌なわりに、肝心なところで言葉がないものだから、ものすごく愛し合っているのにどこかがやっぱりすれ違っている、コミュニケーション不全な師弟。
 ご奉仕苦手で一緒に気持ちよくなりたい氷河くんと、氷河を可愛がりたくて可愛がりたくて仕方ない先生との擦れ違い攻防は永遠に続く。(それでもこの二人はお互いの存在があるだけでこの上なく幸せだから、ぜんぜん問題はない)


 打って変わって甘々ご奉仕は大人のカノンさん担当で。
 カノンの巧みなご奉仕愛撫に氷河はもう毎度めろめろのとろとろ。体格差ゆえに、多分、本気で抱いたら怪我させるなという自制が働くのはカミュ先生と一緒。ながら───く、氷河だけ一方的に気持ちよくさせておいて一線を超えるのにも時間がかかる。自発的にお預け状態。氷河くん、ヨシ、ヨシ!ヨシったら!!!!って真っ赤になって何度もGOサイン出しているのにカノンは動かない。このバカ犬(あ、またカノンを犬に例えてしまった)って怒られても平気。ご主人様を傷つけないためならバカ犬上等。
 ま、最終的にはそこはちゃんと甘く成立するんですが、交わるようになった後も、やっぱりカノンはぺろぺろは欠かさない。犬だけに。じゃなくて愛ゆえに。
 カミュ先生と違うのは、なぜかカノ氷のご奉仕にはさほど背徳感はない。(犯罪臭はするけど)
 聖衣姿でカノンが氷河に跪いていても、ももももも萌え!と滾ることはなく、むしろ、跪くカノンは普通というか、土下座してこそカノンというか、とにかく、意外性はないのでそこは萌えポイントではないんだな。
 カノン相手だと氷河はもう最初から圧倒的な力の差、年齢の差の前に意地を張る必要もなく、後ろめたさもブレーキもかからない、だから、割と素直。
 さすがに口にはしないけど、気持ちいいって顔にありありと書いているもんだからカノンったらどんどん可愛がりたくなって、調子に乗ってこれでもか、と銀河の星々すらも腰が砕ける超絶技巧炸裂。
 声が涸れるほど散々喘がされて、くったりと力の抜けた身体を氷河がカノンに預けてくる。が、気のせいだろうか、なぜだか氷河の態度が固い。
 よくよく見れば、氷河の柔らかな頬が少し怒っている、ような。
「……どうかしたのか」
「別に、なんでもない」
 なんでもないって言ったくせに、くるりと背を向けた氷河の目尻に涙が浮かんだのを発見して、さあカノンさん困った。
 宥めるように身体を抱いて髪を梳かしながら、無理をさせたか、と聞けば、違う、と首を振られ。
 ならば嫌になったのか、と問えば、違うったら、と言うくせにさらに涙を滲ませるものだから、わけがわからずカノンはお手上げ。
 しまいには放っておいてくれよ、ただの自己嫌悪なんだから、って振り返りざまに怒鳴られて、カノン、そう、か、と叱られたわんこのように神妙に。
 ごめん、本当にただの八つ当たりだから、とすぐに謝られてしまって28歳、ものすごく困りながらやっぱり宥めるように何度も背を撫でる。
 自己嫌悪に陥らねばならぬような場面があっただろうか、と考えていたら、カノンの胸に顔を押し当てて、
「あんなのどうやって覚えたのかな、とか、カノンの初めてはどんな相手だったのかな、とか、考えても仕方ないことをいろいろ考えてしまっただけだ」
 と、氷河が本音を漏らす。
 ああ、嫉妬か、とようやく腑に落ちて、だがそれは全部過去への嫉妬だ、どれだけ胸が痛んだとて今更どうしようもない。
 お前以外の相手など知らぬ、と言うのはあまりに見え透きすぎている。さりとて、初めてなど記憶にもない、こんな気持ちになったのはお前だけだ、と言ったところでさらに傷つけることはわかりきっている。
 二人の年齢差はどうしたって埋められない。清廉潔白に生きてきたわけでもないことは氷河のみならず誰しもが知っている。まるっきりまっさらな少年とカノンとでは、スタートラインが既に全く違うのだから。
「…………………カノン」
「すまん」
「……にやけながら謝られても…!」
 おかしいだろ、それ、と顔を真っ赤にして怒っている氷河をカノンは、「お前には悪いが」と勝手に緩む頬を抑えられないまま抱き寄せる。
「お前にそんな風に嫉妬してもらえるなら、遊びまくっておいて正解だったな」
 開き直っちゃったカノンに、遊びまくって!?と氷河は目をむいて、想像以上だ、あなたってなんて悪いひとなんだろう、と腕を突っ張ってじたじたと逃れようとする。
 もちろんカノンは逃がさない。
 頬を緩ませたまま、今更知らなかったとは言わせない、俺は世界一悪い男で………そして、今は世界一幸せな男だ、と強く氷河を抱きしめる。
 ずるい、と氷河は真っ赤になって絶句する。自分のつまらない嫉妬くらいで「世界一」幸せなってしまう大の男に怒れるはずもない。
 悪い男だからお前が想像もできないようなずるいやり方はいっぱい知っている、とカノンは全然意に介さない。ばかりか、もう一度嫉妬させてみるとするか、などと言いながら身を沈めて、氷河くんをぱくり、と。
 本当に悪いひとだ…!なーんて抗議に抵抗できたのは最初の数十秒のみ。あとはもう、なーんにも考えられなくなるくらいめくるめく快楽の波に翻弄されて、ああ、とこの上なく甘い吐息をこぼして氷河はカノンの髪に指を絡める。
 もう二度と過去のことで嫉妬なんかしないからって許しを乞いたくなるほど、28歳の本気の攻め立てに氷河は息も絶え絶え。
 自分のことで精一杯の少年には、自分が感じているのと同様に、カノンも嫉妬を感じることがあるのだ、ということには気づかない。だけど、ミロだとそこをお兄さんぶって一生気づかせてやらないところを、カノンはあっさりと白旗あげちゃう。
 俺に余裕などない、なんてさらりと告白されても、でも、そんな風にあっさり降参してしまえることが余裕の顕れに思えて、氷河はやっぱりカノンと自分との差を意識して、大人だなあ、追いつけなくて悔しいなあって思っちゃうんだ、きっと。
 そうやって、カノンに追いつくために精いっぱい背伸びするものだから、(性的に)熟練してるカノン相手には、いやだ、とか恥ずかしい、とか言わないのね。恥じらうのも抵抗するのも(性的に)未熟なことの顕れだから。本当は少々恥ずかしくても、頭の中で、「ななななななに!?」と動揺していても、カノンの巧みな愛撫に「俺だって慣れてますけど」みたいな顔して、素直にクールに応える、という。しかし反応が初心すぎてバレバレ。

 ふぉぉぉぉ、カノ氷もいいな、やっぱり!すき!!!!!

 さて、ここまで来たからには、ミロ王子様妄想もがんばってみたいが、どうする俺。
 蠍座聖衣纏った、聖域一、義に篤く、誇り高い男は氷河の足元に跪いてニヤリと見上げ……?

 の、のぉぉぉぉ(/////)

 だ、だめでした。
 わたしの中でミロが奉仕活動するのは脳内乙女が死んだ時。
 現状、まだ羞恥心がありました。チラ見が限界。自分ではとても描写できない。齢〇〇にして、まだ脳内で乙女飼ってるってしぶといな、もう…!でもおかげさまで毎日きゅんきゅん、つやつやだぜ。

 というわけで残りは各自妄想、本日の会議はこれにて解散~!!

 ではまたお会いしましょう。

(fin)
(2016.9.23UP)