冷やし中華始めました、みたいなノリで突然お送りします笑
R18シーンが入りそうだったら、最終的にはネタ墓場に入れるかもしれないけど、ちゃんとしたお話の形になっていないので、まずは雑記で放出したい、オメガバース学園もの妄想雑文です。
前のブログで言った気がするけど、オメガバ、実はちょっと苦手だったんですよね。
苦手理由その① 差別描写、階級描写
Ωが必要以上に人権を蹂躙されてる描写を読むのはつらい
苦手理由その② 男体妊娠
苦手というか、否定はしないけど、積極的に萌えも見いだせない……
が、近頃、気づいたんです。
「発情期がある」ってことと「運命の番」っていうメイン設定以外、全部カットあるいはアレンジしている作品増えてきた!!増えてきたって傾向がわかるほど読んでるのかって言われたら、まあ、はい、わりと読んでます笑
自由なアレンジいい~!!アレンジしていいならわたしにも初心者バージョンで書けるかも?
よくよく考えたら、この一年、わたしはずっとミロ氷ばっかり書いていたんですよね。そのせいかどうかわかりませんが、このところ、立て続けに「カミュ氷もお願いします!」というコメントをいただいて。そうなんだよー、ぜいたくな話だけど、ミロ氷もいいけどカミュ氷もいいんだよー。ミロ氷書いてるとカミュ氷書きたくなるし、カミュ氷書いてるとミロ氷書きたくなるし。
ミロ氷の方は今年はかなり力を入れてがっつり書いたので、だから、息抜きに、今、すごくカミュ氷が書きたいわけでして。
なので、学園ものでオメガバ。運命の番はもちろんカミュ氷でどうでしょうか。
でも、そこはせっかくの(?)えっちな設定を生かすために、最後はカミュ氷で終わるけど、途中経過はナチュラルに総受ってことでいかがでしょう!?!?!?
キャスティングはこんな感じ
(キャスティングだけして妄想に登場しない人の方が多いかも?)
【聖闘士学園教師】
沙織さん 理事長
サガ 校長
カノン 校務員のおじさん笑
ムウ 養護教諭
アルデバラン 国語教師 ラグビー部顧問
デスマスク 美術教師 美術部顧問
アイオリア 体育教師 サッカー部顧問
シャカ 道徳?教師 ディベート部顧問
老師 世界史教師 書道部顧問
ミロ 数学教師 野球部顧問
アイオロス 技術教師 弓道部顧問
シュラ 家庭科教師 剣道部顧問
カミュ 化学教師 水泳部顧問
アフロディーテ 生物教師 園芸部顧問
ここの学園は英語を教えないのかとか、地理と音楽はどうするのかとか、道徳教師ってなんだとか考えたらいけない笑
なぜその教科、その部活なのか一応理由はありますがここでは割愛。
生徒はもちろん、氷河とか青銅ちゃんたちです。年齢はちょっとオンして高校生ということでお願いします。(オンしたところでアウトはアウトだがフィクションなので気にしない)
88聖闘士中12人の黄金聖闘士がαとすると、ええと、この世界のαの人口構成比は約1割というところでしょうか。それに対してΩは人口構成比にすると約0.1%くらいでどうでしょうか。相当な希少種です。一学年100人としたら10年に1人入学してくるかどうかってとこですね。もはや都市伝説レベル。残りの大多数はβです。基本的にβはβどうし、αはΩを求めますが、Ωがあまりに希少なので、通常はα同士で番うのが一般的って感じの設定でお送りしたいと思います。
オメガバ初心者が書くので、設定はゆるゆるです。
がっつりいたしているのは、カノ氷→ミロ氷→最終的にカミュ氷の予定です。
ミロ氷すっ飛ばして、カノ氷→カミュ氷になるかも??書いてみないとどう動くか自分でもわからない。
【これまでのあらすじ】
氷河は聖闘士学園の生徒です。
本格的な発情期を迎えたことはまだありませんが、そこは思春期、自覚はないものの、どうやらそれなりにフェロモンを発しているらしく、やたらとモブさんたちに構われてしまうのが悩みです。貴公子然とした容貌のわりに腕っぷしは強く、おかげで今のところ未遂ではあるけれど、友達だと思っていた人に際どいところまで致されてしまった過去もあり、あんまり人と交わるのは好きじゃない。
聖闘士学園には、面倒なので、自分はβだって偽って入学しました。
が、ある日、モブに絡まれているところを校務員のカノンに見つかって、カノンと、彼の双子の兄であるサガ校長先生にはΩだってバレてしまいました。サガがすんごい眉間に皺を寄せて、Ωがいては学園の秩序が乱れる、と唸るものだから、まあ退学なんだろうな、と薄ら覚悟していた氷河ですが、理事長の鶴の一声で、Ωであることは伏せたまま、氷河は引き続き学園に在籍してよいことになったのでした。
氷河の身に危険が及ばないようにするため、そして、氷河をきっかけにほかの生徒がおかしくならないようにするために、カノンはこっそり見張るわけです。みんな、ただの雑用係(蛍光灯変えたり、備品を修理したり、花壇に水をやったり)と思っている校務員カノンですが、雑用をこなしながらさりげなく校内に目を光らせている、陰の校長とも言える存在なのでした。
と、このような設定でお送りする、オメガバースの学園妄想の1話目、大丈夫な方は続きからどうぞ。(3話くらいでさらっと吐きだす予定ですが、潜入捜査官妄想も初めは3話くらいの予定だったのであてにはなりません)
トキメキ☆聖闘士学園~なんちゃってオメガバ~ ①
「カノンって、Ωに会ったこと、ある?」
常に自分の性属性を隠していなければならない身はそれなりに疲れるもの、Ωであることを隠さなくていいカノンの存在は氷河には救いで、だからしょっちゅう、氷河は校務員室に入り浸る。
今日も壊れた備品を器用に修理しているカノンのそばで、氷河は椅子に腰かけて足をぶらぶらさせている。
「……何度かは。あまり多くはないが」
「ふーん。………ほかのΩもみんな俺みたいだった?」
「俺みたい?」
「……いろいろ、絡まれたりとか」
氷河にはそれが鬱陶しくて鬱陶しくてたまらないのだ。
絡まれるどころか、もっと酷い話をカノンは知っているが、ただ、それは、発情期を迎えたΩの強力なフェロモンに当てられて、のことだ。まだ性属性が明確に定まってもいないあやふやなこの時期からやたらと絡まれてしまうのは、ひとつには、少年の、類まれなる容貌のせいもあるのだろう。少女のように繊細でありながら、雄々しささえ感じられる、きりりと大きな青い瞳は、中性的というより、両性的で、なかなかに魅力的だ。伸びやかな肢体はほどよく肉付いて美しく、彼の性属性が例えβであろうとαであろうと、惹きつけられる人間は多いに違いない。そこへ加えて、性成熟が間近のΩのフェロモンが薄く漂っているとあれば、それに抗える人間などいるはずもない。それを説明してやったところで、彼の救いにはならない以上、まあな、とカノンは適当に言葉を濁す。
カノンは、立ち上がって、近くに誰もいないことを確認して窓を開け放つ。
「……………………俺、そんなにくさい?」
少し傷ついた顔をしてカノンを見た少年に、カノンは苦笑する。
「その逆だ。密室ではさすがに俺も理性を保つ自信がない」
カノンはαなのだ。未成熟な少年がうっすら放つフェロモンにすら反応しまうほど、属性を濃く発露している強いαにとっては、開放された空間ですら、彼の中に己を突き立てたいという衝動に抗うのは相当な努力を要するものだ。現に、少年が、かのん、いる?と金色の頭をひょっこりとのぞかせた瞬間から、カノンの雄の部分は、芯を持っていないのが奇跡なほど重くじんわりと熱を集めていた。
「それはつまり、俺みたいなの相手でもしたくなるっていう意味なのか?」
少々、天然なところのある少年は普通は聞かずに済ましてくれることもいちいち口にしてしまう。
ああ、と正直にうなずいたカノンに、氷河はなおも「想像する?」と食い下がる。いっそ幻滅して俺のことは嫌ってしまえ、と、カノンは、するな、とそれも正直に答えた。
「ふーん……………俺、いいよ、カノンなら」
あまりに予想外な少年の言葉に、カノンは手を止めて目を見開く。
「……自分が何を言っているのかわかっているのか」
子どもじゃあるまいし、わかってるに決まっている、とそっぽをむいた氷河の頬は、遅れてきた羞恥のせいか赤く染まっていた。
「名前も知らないような変なやつにされるよりずっといい。あんな奴ら、触られるのも虫唾が走る」
それは、つまり、そういう危険な目に何度もあってきたことの裏返しだ。
虫唾が走るほどの輩と比べられて、ずっとまし、程度の気軽さで誘われては、大人の分別のあるカノンはさすがに手を出せない。
困った奴だ、と笑って、「首を噛むかもしれんぞ、俺は」とカノンは脅す。
「望むところだ。……番がいれば、安定して楽になれると聞いた」
まだ発情期を迎えていない氷河は、番になるということがどんなものかまだよく理解していないのだ。ただ、自分が自分ではなくなる感覚がやってくることを酷く恐れていて、そこから逃げられるなら何にでも縋りたい、ただ、それだけだ。
「俺にも選ぶ権利をくれ」
そういってカノンは氷河を追い払う仕草をしながら笑ってみせたが、そうしなければ今すぐ少年の身体を組み敷いて、細く白いうなじに歯をあててしまいそうなほど、内面は熱く昂っていた。あと一歩でも近寄られたら、本当に、そうしてしまいそうなほど。
「……想像するって言ったくせに」
「抜くだけなら木の股相手にだって想像はできる。番になるならんはまた別の話だ」
「抜くだけでもいいって言ったら?」
「氷河」
さすがにそこまで自棄になられては腹立たしいものがある。重く熱を持った中心に抗う自分が馬鹿らしくなって、いっそ犯してやろうかと、カノンの声が尖った。
氷河はカノンの声音にビクッと肩を戦慄かせて(その程度の子どもだ、と、カノンの熱はそれで少し下がる)、うつむく。
「……ごめん」
「そろそろ授業に戻れ。いくらなんでもサボりすぎだとサガが怒っていた」
「教室、苦手なんだ。……みんなが変な顔で俺をじろじろ見る」
「どうしてもだめなら、少し早いが抑制剤を手に入れておくが」
性成熟を迎えたΩは、定期的に1週間近くもの発情期がやってくるのだ。抗いがたい性衝動に翻弄され、飲食も、時には睡眠すらとることができないほどの状態に陥るため、社会生活は簡単に破綻してしまう。それを避けるため、たいていのΩは抑制剤を飲んで、性属性を隠し、βのようにふるまって生きているのだ。既に、うっすらとフェロモンを放っているからには、いつそれが訪れても遅くはない。まだ性成熟を迎えていない氷河には必要ないものだったが、予防的に飲んでもいい時期が来ているのかもしれない。
「……ん、カノンに任せる」
氷河がそう言って頷いた瞬間、終鈴が校舎内に鳴り響いた。
氷河の顔が、嬉しそうに輝く。
「部活の時間だ」
「お前は部活だけしに学校に来ているのか」
カノンは苦笑したが、氷河は悪びれもせず、もちろん、と頷いて、いそいそとカバンを背負い始める。カバンまで持ってきていたということは、初めから六限目は教室に戻らないつもりでカノンのところで油を売っていたらしい。とんだ不良少年だ。
「水はすきなんだ」
そういって氷河は笑った。
彼は水泳部なのだ。
プールという開放された空間で、しかも、水の中では、彼の発するフェロモンに気づく者が誰もいないせいだろう。
唯一、本来の自分としてのびのびと過ごせる時間を彼が愛しているのは必然だったのかもしれない。
「遅れると怒られるから!カミュ先生、死ぬほど怖いんだ!」
怖いと言いながらうきうきと立ち上がり、じゃあな、と手を振って出て行った氷河をカノンはいくらか惜しい気持ちでため息をついて見送った。
「カミュ、か……」
カミュとは水泳部の顧問で、化学の教師だ。
あまり口数が多くなく、表情も乏しく、何を考えているかわからぬ彼の性属性をカノンは知らない。特に語ることがなくとも、α同士であれば気づく、同じ属性の匂いを、カノンは彼からはちらとも嗅いだことはなかった。
ただ、学園の教師は、より優秀な教師による優良な教育を、という理事長の意向でαばかりを揃えているとは聞いたことがある。
周囲に気取らせていないだけで、彼もまたαなのだろうとカノンは想像しているが、それにしてもカミュの秘匿は完ぺきだった。
化学教師らしく常に白衣を纏い、それはプールサイドで生徒を指導している時ですら変わらず、眼鏡に隠した赤い瞳に、性属性がなんであれ、男なら一度は抱く劣情の陰をちらつかせることは決してない。
カミュが纏う禁欲的な空気は教師というより聖職者のようで、己の性属性を厭うている氷河はもしかしたら、無意識に、カミュのそうしたところに救いを感じているのかもしれないな、とカノンは思った。