サンサーラ番外編、一氷のはじめて話から本編の間のエピソードでした。
長いので前後編に分けましたがまとめてUPしています。
はじめて話ではまだ全然だった二人の関係が変わる潮目のようなものを書こうとずっと思ってたので、ようやく書けてよかったです。季節感なくてすみませんが冬の話です。
でも、この1年後に子カミュが来る設定とかめちゃくちゃ鬼じゃない、わたし!?
登場人物誰も幸せじゃなくて切ないんですけど!!何考えてこんな設定にしたんだろう!?何も考えてないにもほどがない!?
もう自分で自分に詰め寄りながら泣いてます。
カミュ氷大前提での一氷って、こんなにカミュ氷的にも一氷的にも痛かったんだ……書く前に気づきたかった。
しかし書き始めたからには途中で投げ出すわけにもいかないのでどうにか収集はつけたいと思います。最終的にはみんな平等にちょっとずつ痛み分け(痛いんかい…)くらいで終われたらいい……かな……(震え声)
脳内ではもうラストのあたりを書いてるので(あくまで脳内)、あのラストに持っていけるなら経過が少々痛くても仕方ないかなと思っているんですが苦手な方もいるかもしれない。すみません。各自で避けていただけると幸いです。
なんというか、一氷、相性が悪いわけではないんだけど、恋愛におけるスピード感がなかなか合わないもどかしさがあると思うんですよね。
個人的なイメージなんですけども。
氷河がマイペース(遅)としたら、一輝もマイペース(早)みたいな。
氷河のタイミングよりいっつも一輝の方が早すぎるの。
待ち合わせしてデートでもしたら、一輝が「遅い」とイライラして時計見ながら氷河を待ってるのに対して、氷河は氷河で「早い、そんなにせかすな」ってイライラしちゃう、みたいな。
少年時代は歩み寄ることができなくてぶつかってばかり。大人になって互いのペースに一歩ずつ歩み寄って初めて歩調を合わせることができる、みたいな。
なんかそういう、互いのペースに合わせられなくて、合わせてみようかどうしようか、でも自分の方から歩み寄るのはなんとなく負けたようでいやだ、みたいな、己の意地と相手への気持ちを天秤にかけて迷っている微妙な時期の一氷がわたしには萌えなのです。
氷河は、ゆっくりゆっくり大人になりたい子だと思うんです。というか、子ども時代の幸せだった時間をなかなか手放せなくて、いつまでも過去を後生大事に抱えてしまうタイプ。
対して一輝は、早く大人になりたくて、子どもが普通抱えているような甘えを早いうちからどんどん切り捨ててきたタイプ。瞬を育てないといけなかったからね。
そんなふうに間逆に育った二人だから、恋愛に関しても、その進度に差がどうしても出るものだと思うんですよね。どうしたって一輝の方がどんどん先に進んでしまって、氷河はなかなかそれに追いつかない。待ち合わせと同じで、遅い、とイライラ待ってる(なんなら待てなくて先に行っちゃうか迎えに行っちゃう)一輝と、今行こうとしてたのにそんなにせかされたら行く気も失せる、と突っぱねてしまう意地っぱりの氷河と。
関係性のステージが3段階あるとするじゃないですか。
①性欲(身体:戦闘後の昂揚だったり、相手に対する対抗心だったり、同情だったり、リスペクトだったり、とにかく、いらいらもやもやしたものがすべて性衝動に直結してしまう時期)
②恋(心:いわゆる胸きゅん期、相手のすべてに胸がしめつけられて、好きだと言わずにはいられない、相手にも同じだけ自分を好きでいてほしい時期)
③愛(頭:自分がどうか、ということよりも、相手が幸せかどうかを優先する時期)
大人だと、①、②が同時に発生するのかなーと思うんですが、少年同士の場合って、①だけ先行しちゃうことあるあるだと思うんですよね。
よくわかってないんですよね、自分自身でも。よくわかってないけど、こいつに対して性欲感じるし、え、じゃあまあたぶんすきなのか、的な勘違い感はあってもいい。
十代半ば、たいして恋愛経験もない少年に、そこ、わかれって方が難しいですよ、きっと。
吊り橋効果と同じで、なんかもやもや昂ぶる→ハッ、これは、恋……!?みたいな。
心の中ってとても複雑で、大人だって、自分の心をこれは恋です、これは愛です、これは憎しみです、なんて単純にカテゴライズできないでしょう。
相手に対するコンプレックスとか反発、尊敬とか親しみとか同情とか、もやもやした感情は思春期の入り口にいる少年にはぜんぶぜんぶ難しすぎて。
だから、はじめて話のときの一輝はいわば①段階にいるのかなーと。
氷河は①にすら到達してない。
二人ともが同じ時期に同じ段階に到達できれば話は早いのに、その後、延々とステージがずれちゃうわけなんです。
氷河が①に到達したら一輝は②、氷河が②のときは一輝は③、みたいな。
そのずれをもっとも大きく書いてみたのがサンサーラで、そのずれをもっとも小さく書いてみたのが同棲シリーズみたいなイメージでいます。
カミュの存在を全面に出さないなら、軽やかに同じステージにステップアップする一氷を書けるんですが、カミュの転生が主題の話の中ではそういうわけにもいかないからな……。
書いてて結構つらい。つらいけど切ないのがすき。マゾです、はい。
Ω設定でお酒飲む一氷書いてとても楽しかったので、今回はお酒と煙草です。なんか世間的にタイミング悪いんですけどアワワ
どっちもわたし自身が嗜まないので全く詳しくはなく完全に雰囲気だけです。
1本の煙草を一緒に吸っちゃう一氷エロくないですか~!?ってことを言いたかったの。
耽美じゃない!?二十歳そこそこの一氷がさ、ちょっと眉間に皺寄せて顔寄せ合ってって。想像しただけで悶え死にます。自分が絵で表現できないのが心底残念です。これはビジュアル向き!
わたしは昭和の時代の腐女子なので、氷河が煙草吸っちゃってるような同人誌もいっぱい通ってきたので抵抗はないですが(公式で車の運転もしちゃう氷河だしな)、だからって、未成年の飲酒喫煙を推奨してるわけでは全くないので、そこはフィクションで流してください。
氷河は割と酒に強い方と思いますが、黄金さんたちと飲むときは弱い設定で書きます多分笑
そのへんはテキトー。
この後は、本編にうつります。
サンサーラ3部と六花ミロ氷編と、同時進行で書いてるのでどっちかなんとなく形になりそうな方が次のUPになります。
長編はある程度書き進めてみないとUPできないので、間が空いちゃいそうな気がしますが気長にお待ちいただけたらと思います。